TERRA NOVA

プライバシーポリシー

本格アニメーション映像で没入感たっぷりなオリジナル作品の事例

自社制作作品

有名イラストレーターや人気声優を起用し、魅力的なキャラクターとドラマチックなストーリー展開で世界観への没入感と物語体験を追求したオリジナル作品。

解決すべき課題
  • 謎解きを通して海の環境問題を学んでほしい
  • 子どもだけではなく、20代~30代の若年層に刺さるイベントにしたい
  • 無関心層がイベント参加を通じて意識変革できるものにしたい
対応方針
  • 子どもから大人まで楽しめるキャラクター性や世界観を作り込み
  • 全国ネットのメディア取材や人気声優による広報効果などで注目度UP
  • 謎解きの中の”仕掛け”で「気づいたら考えさせられている」状態を創出
対応範囲

企画・制作、会場設営、運営、広報などの全業務

若年層に刺さる「コンテンツ力」を意識した謎解きイベントに

弊社では、2019年より日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、謎解きを通して海の環境問題を学ぶことができるイベントを企画・制作してきました。謎解き業界内でも、こうした海洋問題を取り扱う謎解きイベントはほぼ他に例がなく、その道のパイオニアとして沢山の海洋専門家や水族館とも連携をしてきました。
これまでにも、さまざまなアニメやゲームなどのIP作品とのタイアップを行ってきましたが、2023年度には自社オリジナルのキャラクター制作を行い、これまでとは異なるターゲットに対してアプローチを行うことにしました。
環境啓発を目的としたイベントは子ども向け・ファミリー向けのものが多いですが、そういった世代は学校教育や家庭内学習の機会が多く、実はすでに十分に啓発ができている場合が多いです。実際に子ども達をターゲットとしたイベントを実施する中でも「この問題学校の授業で習った」といった声をいただくことも多く、本来こうした啓発が必要なのは学校教育を終えた若年層なのではないか、という想いが強くなっていました。
実際、若年層は社会に対しての影響力が大きい世代ではありながらも環境問題やSDGsといったテーマに無関心な人が多い世代だとも言われています。こうした背景から、若年層が好む物語性やキャラクターの魅力がしっかりと反映された「コンテンツ力」のある作品づくりを目指すことになりました。

これまでの環境啓発の謎解きイベントは主に子ども、ファミリー向けでした。

子どもから大人まで参加したくなる世界観とキャラクター

若年層に刺さるコンテンツにしたい、という思いはあったものの、これまで通り子どもやファミリー層でも参加できるものではありたい、という考えもありました。子どもから大人まで、全年齢対象的な物語とビジュアルを目指すなかで「ヒーローもの」という方向性が見えてきました。
ウルトラマンや仮面ライダー、ゴジラなど日本は世界有数のヒーロー、怪獣大国だと言われています。その魅力は少年少女だけではなく大人まで魅了するからこそ、近年もたくさんのヒーローをテーマにした漫画や映画が制作され人気を博していると言えるでしょう。
そこから、「海洋汚染や環境問題によって生れてしまった怪獣を、生物多様性の力で戦うヒーローとともに撃退する」という基本コンセプトが生まれました。
まず、巨大怪獣のテーマになったのは「海洋プラスチック」です。最も身近でわかりやすく、自分たちにも解決に向けたアクションを起こしやすい問題でありながらも全世界規模で喫緊の課題とされている問題です。このプラスチックごみによって生れてしまった悲しき巨大怪獣は、プラスチックを構成する重合体を意味する「ポリマー」をもじった「ポリマドン」と名付けられました。
次に、このポリマドンと対峙する若きニューヒーローは、さまざまな海洋生物の力を借りながら戦う、すなわち「生物多様性」の力で戦うヒーローという想いを込めてダイバーシティやダイビングを想起させる「ダイバーマン」という名称になりました。それぞれがしっかりと、海における負の側面(海洋問題)と正の側面(生物多様性の素晴らしさや生命の神秘)を体現する存在になったのではないかと思います。

ヒーローは誰もが好きになるキャラクターデザインに

キャラクターの基本設定がある程度固まったところで、次はキャラクターデザインへと進行します。ここで意識したのは、「全年齢対照的」であり、「誰もが違和感なく好きになる」キャラクターデザインを作ることでした。前述のとおり、子どもから大人まで楽しめてワクワクする作品づくりを行うにあたってこの点は非常に重要視していたポイントでした。
特定の層に熱狂的な支持を受ける、ファンになってもらえるようなキャラクターももちろん魅力的なのですが、今回の作品の主目的である「できるだけたくさんの人に参加してもらい、何かを考えるきっかけにしてもらう」という観点からみると、老若男女問わずに好まれる全年齢対照的なデザインであることが求められると考えたのです。
本作のキャラクターデザインを手掛けていただいた「さいとうなおき先生」には、こうした背景をお伝えしたうえでキャラクターデザインとキービジュアルの制作をお願いしました。強い正義感を持ちながらも年相応のかわいらしさも兼ね備えたどこにでもいる高校生、という設定も自然な形で反映され、理想通りのキャラクターデザインに仕上げていただきました。

初期のダイバーマンのデザイン案。ポケモンカードの公認イラストレーターでもあるさいとうなおき先生のセンスが光ります。
最終的に出来上がったダイバーマンのデザイン案。さまざまな装備が増えたことで、より自分自身で戦えるヒーロー然とした様相になりました。

さいとうなおき先生について
「ポケットモンスター」シリーズのイラストレーターとして活躍するイラストレーター・漫画家。SNSや動画配信サイトで数多くの作品や添削動画を公開しており、Youtubeチャンネルの登録者数は累計約130万人の実績を持つ。同氏が手掛けたNFTアートが約700万円で落札されたことでも話題となった。

さいとうなおき先生から本企画についていただいたコメント
『謎解き』の面白さに加えて、環境保全への取り組みという意義深いプロジェクトで、デザインとして参加させていただいた事とても嬉しく光栄に思います!! ストーリーがとても楽しい謎解きなので是非楽しんで下さい!!

巨大怪獣やナビゲーターのデザインはデザインコンテストで公募

今回の作品の中心的な存在になる巨大怪獣と、参加者のナビゲーターとなるキャラクターについてはキャラクターデザインコンテストを開催して一般のクリエイターの方々から公募しました。
一般の人々から公募形式でデザインを募集することで、より多くの人々に本企画の主旨について知っていただくことを目指しました。また、自身が制作したデザインがイラストレーター憧れの的であるさいとうなおき先生に描き起こしてもらえるという点も、ご応募いただいたイラストレーターの方々としては非常に喜ばしいプライズであったという声をいただいています。

人間部門の受賞作品。エビをモチーフとした衣装をデザインする中でその生態などを知るきっかけになったといいます。
怪獣部門の受賞作品。海洋汚染によって生まれた怪獣のデザインにあたっては多くの人がそうした問題に真剣に向き合うきっかけになったと伝えてくれました。

こうして最終的にできあがったキービジュアルには、さいとうなおき先生デザインによるダイバーマンを中心に、キャラクターデザインコンテストで選ばれた作品のデザインをもとに描き起こされたキャラクターたちが生き生きと描かれています。

上記のキービジュアルは、さいとうなおき先生のサインを加えてNFTアートとしても販売しました。このNFTアートの売上は一部環境保全団体に寄付される「チャリティNFTアート」として注目を集め、オークションでは30万円以上の価格で落札されました。記念品としてサインなしのNFTアートも数量限定で販売されましたが、すぐに完売となり「2023年12月イラスト売上1位」を記録しました。

本格アニメーションによって上質な物語体験を

こうして出来上がった魅力的なキャラクター達が活躍する物語は、フルボイスのアニメーション映像にすることでダイバーマンという世界観への没入感を最大化することができました。
各ステップごとに展開されるスト―リー映像は、ポリマドンの襲来やダイバーマンとの決闘シーンなど大迫力のアニメーションで表現され、潘めぐみさん・小林親弘さん・白井悠介さんなどの人気声優によるキャラクターボイスで彩られています。
ネタバレ防止の都合上、全てをお見せすることはできませんが、その雰囲気や豪華CVをイメージいただくためにプロモーション映像をご覧ください。

謎解きの問題にはさまざまな海洋生物の豆知識が

本作は、夜の水族館を舞台にさまざまな海洋生物の生態を調査しながら、ダイバーマンに特殊能力を付与していき、巨大怪獣ポリマドンを撃退するというミッション型の謎解きイベントになっています。
ダイバーマンは海洋生物の素材を取り込むとその生物の「特殊能力」を取り込むことができるので、まずはいきものの能力を調査することからミッションがスタートします。
会場となる水族館は全国大小さまざまですが、それぞれに特別な能力をもった海のいきもの達が多数展示されています。強い電流を操るデンキウナギ、飛んでいる虫を撃ち落とすことができるテッポウウオ、吐き出した墨を自身の身代わりに使う忍者のようなアオリイカなど、大人でも知らなかった生態も多々あります。こうした生態を、謎解きを通して学ぶことができるのがテラノバが得意とする「エデュテイメント」の醍醐味です。

最初にもらう問題用紙に書かれた「ニホンウナギ」に関する謎。右のパネルの情報とあわせて謎を解きます。
ニホンウナギは「回遊魚」と言われる魚で一生のうちで海と川とを行き来します。また、毒性のある血清を持っていることも解説されました。
謎は水族館ごとにカスタマイズ。福岡公演の会場のマリンワールド海の中道にはアオリイカが展示されています。
イカもタコもいずれも生存戦略のひとつとして墨を使いますが、実はその特性と使い方は異なるんです。

本作は海洋問題の啓発を最大の目的にしている作品ではありますが、実際のところは海には問題だけではなくさまざまないきものの神秘や不思議、面白さがあります。環境問題を考えてもらうためには、まずは海やそこで暮らすいきもの達に興味を持ってもらい、知ってもらい、好きになってもらう必要があります。そうした感情変化や意識変革の下地を作るのも、私たちの仕事です。

参加者に迫られる究極の選択という”仕掛け”

謎解きの終盤になると、参加者はとある重大な選択を迫られることになります。謎解きとしては、その選択自体が大きな謎として参加者に立ちはだかり、最後の一瞬まで参加者を悩ませる難問なのですが、実はこれは現実世界のメタファーにもなっています。
現実世界で起こっている、「”自分たちの生活の利便性”か”環境の保全”か」という問題のメタファーとして、私たちが仕掛けた謎になっているのです。もちろん、これは簡単に答えの出せる問いではなく、謎解きとしても大きなヒラメキと発想の転換が求められるものになっています。
ゲーム終了後に参加者に配布される公演パンフレットではこうした「作品に込められた想い・狙い」がみっちりと書かれていますので、参加者が帰るころには小さな気持ちや意識の変化が生まれるような設計になっています。
※本作品は再演を行う予定のある公演になっておりますので、ネタバレ防止のために詳細は伏せて記載しております。気になる方は個別にお問合せください。

広報支援も対応可能!メディア誘致のチカラ

テラノバでは、メディア誘致をはじめとしたイベントの広報PRにも力を入れています。どれだけよいイベントを作り上げても、たくさんの人の目に触れ、参加してもらわなければ満足いく成果を達成することはできません。テラノバでは、各媒体の担当者との独自ルートや膨大なメディアリストを保有しているため、こうしたメディアにアプローチしメディア誘致を図ることが得意です。
また、メディアにとって惹きとなるポイントや画作りのヒントになる要素をあらかじめ想定して企画を設計し、そういった要素が効率的に伝わるようなプレスリリースやメディアキットの作成を行うことができますので、受託案件で企画・制作したイベントに関する広報支援やプロモーションという観点でもお手伝いが可能です。広報露出やパブリシティ獲得に向けた最適な企画立案からワンストップで伴走できるのかテラノバの強みです。

TBS系列「THE TIME,」20230112OA

ノベルティには唯一無二の技術を使った環境配慮素材を

最後に、参加者に配布したノベルティのボールペンをご紹介します。こちらは株式会社カネカ様より物品提供・ご協賛をいただいたオリジナルのボールペンです。ボディ部分に使用されているのは同社が有するGreen Planet®という技術で、日本で唯一「海の中でも分解される」生分解性プラスチックです。水温が低く地中に比べ微生物が少ない海水中においても分解されることが証明されている大変貴重な技術を用いたこのボールペンは、本作において訴求したいテーマ、メッセージに沿うものとしてノベルティとして参加者に配布させていただきました。
実際に最初から最後までイベント中に使用していたこのボールペンも実は環境に関するメッセージのひとつだった、ということに対しても参加者の方々から多くの驚きの声をいただきました。

《参考》実際のイベント風景、参加者の様子

本イベントに関するお問合せ、イベント開催をご検討中の水族館様はこちらよりお問合せください。

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