TERRA NOVA

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非日常を体感できる「空の旅×謎解き」の形で新たな観光需要を創出

日本航空株式会社様

Web航空券の販売促進の施策として、「JAL謎解き旅行記│北海道謎解き空旅」を企画・制作された日本航空株式会社(以下「JAL」)様。空の旅を通じての革新的な試みをどのように実現させたのか、企画担当の荒川様にお伺いしました。

Index

謎解きファン層の新規開拓で航空券の年間増収を目指す

―今回の謎解きイベントを企画、開催した経緯を教えてください。

近年はタイムセールを中心としたプロモーションを展開してきましたが、お客様の固定化が進む中、さらなる航空券の増収を目指す必要性を感じていました。Web販売部企画グループ内で新しい客層に向けた企画を検討する中、私が提案したのが謎解きでした。謎解き好きの兄の影響で実際に参加したことがあり、その魅力を実感していたからです。グループ内で提案したところ、謎解きを体験したことがない人からも好反応が得られました。

偶然の出会いと完璧な提案から感じた実現への確信

―企画・制作をTERRA NOVAに委託した理由は何だったのでしょうか?

企画を考え始めた当初は、大手の制作会社さんと商談させていただいたのですが、費用を含めた条件面が折り合わず断念することになりました。その際、航空分野における謎解きの課題が浮き彫りになったのです。そのような経緯がある中、TERRA NOVAさんとの最初の商談に臨みました。相談してすぐに「できます」と回答いただけた瞬間、TERRA NOVAさんならば実現できるかもしれないと希望を持つことができたのです。実は、ある外部研修でTERRA NOVAの社員さんと事前に出会い、そこから商談につながるというドラマのような出来事がありました。この出会いがなければ、全く違う企画になっていたかもしれません。

―TERRA NOVAに依頼して良かった点を教えてください。

迅速かつ的確なレスポンスと、私の立場に寄り添った対応が際立っていました。また、要件整理の完成度の高さが素晴らしかったです。Web販売部として達成すべき目標、自治体との連携の重要性、市場規模や期待される増収効果、来訪者を増やす事例、さらには日本の歴史や文化発信といった要素まで網羅されており、非常に優れた企画案でした。どの立場の方に対しても非の打ち所がない企画案でしたので、関係者への説明がスムーズに進み、迅速な合意形成が実現できました。

的確なターゲット設定で新しい層へのアプローチに

―制作の進行はどのように行いましたか?

弊社にとって謎解きイベントは新しい試みだったため、実施場所の選定から慎重に進めていきました。利用するお客様が多い国内路線であることと、新千歳空港の開港100周年を迎えるという記念すべきタイミングでもあったことから、舞台を新千歳空港に決めました。

ターゲットは、従来の主要顧客層である40〜60代から、新しい層へのアプローチとして、謎解き市場の主要ターゲットである20〜40代の女性を想定しています。謎解きの没入感を重要視し、謎解きの主人公もそのターゲット層に合わせた設定にしました。最初の商談から販売開始までの制作期間は、およそ9カ月間でした。

謎解きを通して弊社の取組と旅先の歴史・文化を広く浸透

―販売促進やブランディングの一環として謎解きを活用することで、どのような効果を感じていますか?

まだ販売開始から間もないですが、連休や長期休暇に合わせた販促展開で、さらなる広がりが期待できると考えています。また、既にお客様から好意的な反応を多数いただいており、この企画を通してJAL自体はもちろんのこと、千歳という街にも興味を持っていただけているのではないかと期待を寄せています。

―旅歩き型の謎解きイベントを開催することで、地域にどのようなメリットがあると感じられましたか?

弊社は、「移動を通じた関係・つながり」を創造する未来を描いた「JAL FUTURE MAP」を掲げ、社会的価値と経済的価値の両立による企業価値向上を目指しています。今回の謎解きプロジェクトでは、この企画をきっかけに千歳の町を訪れ、千歳を好きになり、また千歳を訪れる。このように地域への送客、誘致の足がかりになると感じています。謎解きができるとクーポンが配布され、「おまけ謎」を解くと千歳市内の飲食店で使えるなど、千歳市内の観光促進にも貢献できるような工夫も凝らしました。

行き詰まったときの対応が的確で難題を乗り越えられた

―企画進行における課題はありましたか?

まず、空港の厳重なセキュリティ管理下での実施には、様々な制約がありました。保安検査場内に造作物を設置できないという課題もありましたし、何よりもお客様の搭乗時間への配慮が必要でした。そのため、謎解きに行き詰まったときにLINEを活用したヒント機能を積極的に利用していただくことを促すなどの工夫を施しました。 また、機内の謎解きについては、移動の制限や共通の目印の少なさという難題もありましたが、制作チームが実際に飛行機に乗り、謎解きの要素として活用できる部分を探ってくださいました。その結果、機内誌や安全のしおりなど、どの機体にも必ず備え付けられているものを謎解きのアイテムとして使用するというアイデアに至ったのです。

シリーズ化につなげて地域と手を結び、自治体の活性化を目指す

―今後、さらに挑戦したいことはありますか?

今回の企画を進めるにあたり、調整には多くの時間と労力を要しましたが、その過程で多くの方々と出会い、このプロジェクトを応援してくださる方がこれほどまでにいらっしゃるのだと実感することができました。今後は、伊丹空港発と福岡空港発の便にも拡大していく予定です。この施策を他の路線にも横展開して、より多くのお客様に楽しんでいただくことで、新たな自治体も含めさらなる地域の活性化につなげていきたいと考えています。

日本航空株式会社 Web販売部 荒川 遼司郎 様

ご紹介させていただいた事例は
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JALの飛行機に乗って謎解きを楽しむ。新しい体験価値を創出した「旅歩き型」の謎解き制作事例

近年人気の「街歩き型」の謎解きイベントを拡張し、「旅歩き型」の謎解きキットを企画・制作しました。新たな航空需要を生み出すとともに、目的地となる「千歳市」の関係人口を増やすことを目指した取り組みです。

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