『ドラッグ王子とマトリ姫』『スタンドマイヒーローズ』などのスマートフォン向けアプリゲームの開発・運営を行う株式会社colyにて、同社の人気タイトルである「&0（アンドゼロ）」のWEB謎解きゲームの企画開発をおまかせいただきました。スマホゲームのサービス終了後、初となる大型企画で、書き下ろしのシナリオと、探偵ものという特性を活かした”謎解き”要素をかけ合わせたこれまでに前例のない新しい試みとなりました。

&0（アンドゼロ）はすでにサービスを終了した作品ですが、謎解きゲームという形で復活させようとお考えになったのはなぜですか？

弊社では、自社作品の新たなシナリオをどう展開していくかについて、スマホアプリだけにこだわらずさまざまな形を視野にいれながら検討しております。そんななか、謎解き業界が非常に盛り上がっているのを見て、ぜひ謎解きの力を使ってcolyの作品を盛り上げたいと考えました。そこで、colyの作品のなかでも”探偵もの”で謎解きと親和性が高いと思われた『&0（アンドゼロ）』を選びました。同作品はすでにサービス終了している作品ではあるものの、根強いファンの方々に支えられている作品のため、既存のユーザー様はもちろん、新たなユーザー様にも知っていただき、またご満足いただけるものにしたいと思いました。
これまでにも簡単なスタンプラリーや実店舗での謎解きコラボなどは経験があったのですが、今回のようなWEBゲームという形式で、専用の書き下ろしシナリオもあるような作品は初めての試みで、colyとしても大きな挑戦・チャレンジという要素が大きな企画でした。

数ある制作会社のなかから弊社にご依頼いただいた決め手は何ですか？

弊社では謎解きの制作経験がなかったため、「こんなことを実現したい」というアイディアベースの段階からシナリオの組み立て方、制作の進め方、キットの内容提案、実装と商品製造までワンストップでお願いできる会社さんにお願いしたいと考えていました。
最初にご相談した際に「シナリオさえ作っていただければそれに合わせて最適な謎を作ります！」と言っていただけたのが決め手になったかもしれません。実際に、作家さんが制作したシナリオをご提示すれば、それを元にふさわしい箇所にストーリーともリンクした謎を組み込んで草案をご提案をいただけたので、非常にやりやすかったです。その後の作家さんとの連携も楽になりました。
正直、TERRA NOVAさんでなければ企画として誕生しなかったのではないかとさえ思っています。

制作進行はどのような流れで進められましたか？

社内で謎解きの企画のアイディアが出てから、自分たちでもいくつか謎解きゲームをプレイしてみました。実際に自分たちでもWEB謎解きゲームがどのような仕組みのものなのか、どんな体験価値があるのかを知っておきたいと思ったからです。その上で、探偵ものという謎解きとの親和性を鑑み『&0（アンドゼロ）』でいこうと決定してからは、まず初めにシナリオに着手し、シナリオのプロットができた時点からロゴ等のデザインに取り組んだという流れになります。
その後、より詳細なシナリオが決定してから本格的に謎解きを制作していただいて、私たちが都度チェックしながらお戻しして、ブラッシュアップを図っていきました。
実はご相談の当初はWEB上で完結する内容として検討していたのですが、ご提案いただいた謎を見て、より没入感や体験価値を上げるために紙媒体の謎解きキットにできるとよりよいのでは、と思いました。そこで、制作が開始した後から改めて謎解きキットも制作したいとご相談させていただいたんです。その際にも即「やりましょう！」とご快諾いただいて、大変ありがたかったことを覚えています。実際に自分で手を動かして謎が解けて、グッズのような形で手元に残るものができたことが、ユーザー様の満足度向上に繋がっていればと思います。

今回の企画や作品全体に対して社内およびユーザーの評価・評判はいかがでしたか？

実際に手を動かして楽しめる謎がたくさんある点と、制作した謎解きキットや特典のクリアチケットなどもある種のグッズとして手元に残しておけるという点でご好評いただきました。キットのデザインも、非常に作品を深く理解してくださっていることが伝わるような、もともとの作品の風合いに近いデザインかつ精度の高いものをご提案いただき、社内でも評判でした。
WEBサイトの制作もお願いしていたのですが、これも作りが凝っていてデザインも『&0（アンドゼロ）』らしさが表現されていたので、お客様からも大変ご好評をいただきました。
また、お客様からの反応という意味で驚いたことの一つは、これまでに『&0（アンドゼロ）』をプレイしたことがない方が「謎解きならやってみよう」とご興味を持ってくださったことです。私たちの当初の予想としては、今回の謎解きゲームのユーザーのほとんどはやはりこれまでに『&0（アンドゼロ）』を応援してくださっていた方々になるだろうと思っていたのですが、実際に販売を開始してみると謎解きをきっかけに新しく興味を持ってくださったお客様が多く、謎解きというコンテンツの持つ力を改めて感じました。

リリース後のアフターフォローなどについてはいかがでしたか？

販売を開始してからの要望となってしまいましたが、解答表示（答え合わせ）の機能をすぐに実装してもらえたのが助かりました。お客様から謎が解けないとお問い合わせをいただいてから同機能の追加実装をご相談したのですが、すぐに対応していただきました。
追加のご相談などに対しても即日返答や対応をいただけたため、お客様をお待たせすることなく対応できました。納品して終わりではない、という考え方がよく伝わってきて、感動しました。

今回の成果や反響を受けて、今後さらに挑戦していきたいことなどはありますか？

今回の謎解きでこれまでのファンの皆さまだけではなく、新たに作品に興味を持ってくださる方もいらっしゃったため、没入感や体験価値という意味でも、私たちの作品の新しい楽しみ方を提供できたと思っています。この形を『&0（アンドゼロ）』だけではなく、ぜひ色々なIP、弊社の他の作品でも楽しんでもらいたいという思いがありますね。キットやWEBではなく、リアルで足を運んでやる形式にも挑戦してみたいです。

ご紹介させていただいた事例は
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既存のIPコンテンツで新たな体験価値を創出。スマホゲームを題材とした謎解きゲームを開発

熱心なファンを持つスマホゲームの世界観を活かしたWEB謎解きゲームを制作。新たなメディア展開に対する原作ファンの期待に応えられるよう、クリエイティブの随所に”その作品らしさ”を追求しました。